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第12回生命分子化学セミナー

リソゾーム・ホスホリパーゼA2の構造と機能:細胞における役割

講演者 阿部 晃 博士
Univ. Michigan, Dept. Internal Medicine, Div. Nephrology
日時 平成17年 12月20日(火) 16:00 -
場所 理学部 5号館2階 5-2-01講義室<地図
要旨  セラミドは細胞情報伝達にかかわる因子として、近年とくに注目を浴びている。短鎖セラミドの細胞内代謝を検討中、このセラミドをエステル化する酵素を見出した。この酵素は酸依存性のCa2+非依存性phospholipase A2であり、ab-hydrolase superfamilyに属する新奇のphospholipase A2であった。その細胞内局在はライソゾーム内であり、本酵素をlysosomal phospholipase A2 (LPLA2)と命名した。ラットでは、LPLA2は種々の臓器や細胞に偏在するが、とりわけ肺胞マクロファージに高発現している。また、肺胞蛋白症モデルマウスでは、肺胞マクロファージの泡沫細胞化およびLPLA2の活性や発現の著しい低下が認められる。これらの事実はLPLA2が肺胞マクロファージにおけるリン脂質の恒常性維持に重要な役割を担っている可能性を示す。
主催 日本生化学会北海道支部
連絡先 北海道大学大学院理学研究科生命分子化学講座
矢沢道生
tel: 011-706-3813
E-MAIL: myazawa@sci.hokudai.ac.jp