第20回生命分子化学セミナー
『細胞間シグナルCD47-SIPRα系の機能と病態』
講演者 | 的崎 尚 先生 群馬大学 生体調節研究所 教授 |
日時 | 平成22年 6月22日(火) 15:00 - |
場所 | 北海道大学理学部6号館2階 04-2室 <多目的演習室><地図> |
要旨 | 膜結合型リガンド-レセプター系は、神経系や免疫系など細胞同士の直接のコンタクトにより細胞間コミュニケーションを行う場でよく利用されている。私共は、膜結合型分子でありイムノグロブリンスーパーファミリーに属するSIRPα(SHPS-1、CD172a)とそのリガンドである膜結合型分子CD47が細胞間シグナル系を構成し様々な生体機能を制御していることを見出している(Matozaki, T. et al., Trends Cell Biol., 2009)。SIRPα、CD47は共に中枢神経系に豊富に発現する。私共は最近、CD47-SIRPα系が脳におけるストレス応答を制御する細胞間シグナル系であることを明らかにしつつある。一方、血液・免疫系では、SIRPαは樹状細胞あるいはマクロファージなどの骨髄系細胞に高度に発現する。最近の検討から、CD47-SIRPα系は脾臓やリンパ節などにおける樹状細胞のホメオスターシスを制御すること、またマウスでの自己免疫疾患モデルの発症に重要な制御的役割を果たしていることを見出している。本講演では、これらの成果を紹介しご討議いただきたいと思っている。 |
主催 | グローバルCOE物質科学イノベーション講演会 |
共催 | 日本生化学会北海道支部 日本生物物理学会北海道支部 生命分子化学セミナー |
連絡先 | 北海道大学大学院理学研究院化学部門 坂口和靖 TEL: 011-706-2698, FAX: 011-736-2074 |