2014年9月24日
【第36回】核酸アプタマーのスクリーニングと 疾患モデル動物への応⽤
講演者
東元 祐一郎 先生
(久留米大学医学部化学教室 教授)
日時
平成26年9月24日(水) 15:00-16:00
場所
北海道大学理学部 6号館 2階04-2室<多目的演習室>
概要
核酸は生体内で主に遺伝情報をつかさどる分⼦子として機能しているが、1980 年代のリボザイムの発見をきっかけにして、RNA とDNAは、一本鎖の状態でさまざまな立体構造をとることにより、種々の標的物質を認識し、結合するといった機能を併せ持つことが明らかになった。近年、こういった機能を有する核酸配列を効率的にスクリーニングする方法がGold やSzostak によって開発され、新規の分子認識リガンド取得手段として注目されている。このような手段で得られた核酸分子は「アプタマー」と総称され、抗体医薬に代わる次世代医薬品として世界規模で開発が進められている。
本講演では、アプタマーのスクリーニング方法について概説し、最近我々が作製した糖尿病血管合併症の原因物質である終末糖化産物(AGEs)に特異異的かつ強力に結合するアプタマーを糖尿病モデルマウスに投与した結果について紹介する。
主催
Ambitious物質科学セミナー
共催
生命分子化学セミナー
連絡先
北海道大学 大学院理学研究院 化学部門
生物化学研究室
坂口 和靖
TEL: 011-706-2698