2010年5月11日
【第19回】哺乳類における胎生、ゲノムインプリンティングの獲得とレトロトランスポゾンの寄与について
講演者
石野 史敏 先生
東京医科医科大学
難治疾患研究所・エピジェネティクス分野 教授
日時
平成22年5月11日(火) 13:00 –
場所
北海道大学理学部 7号館 7-219/220室
概要
哺乳類の進化の中で、どのように胎生の獲得は起きたのであろうか?私たちは哺乳類特的なエピジェネティック機構であるゲノムインプリンティングの解析から、Peg10とPeg11/Rt11という2つの父親性発現インプリント遺伝子が、胎盤の形成と機能に重要な働きをしていることを明らかにした。どちらもLTR型レトロトランスポゾンが哺乳類の祖先ゲノムに挿入され、その後、内在性遺伝子化したものである。ゲノムインプリンティングの片親性発現調節に重要な配列自身も、ゲノムに新規挿入されたDNAに由来する。哺乳類の特徴的なゲノム機能の獲得と成立には、レトロトランスポゾンが大きく寄与していることが明らかになってきた。
主催
グローバルCOE物質科学イノベーション講演会
共催
日本生化学会北海道支部
日本生物物理学会北海道支部
生命分子化学セミナー
連絡先
北海道大学 大学院理学研究院 化学部門
生物有機化学研究室
村上 洋太
TEL: 011-706-3813