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二核銅(I)DMSO錯体の多段階フォトクロミック発光

2013年03月22日

 

2013Komatsu-IC

 

強発光性二核銅錯体に結合異性が可能なジメチルスルホキシド(DMSO)を導入した錯体を新規に合成し、紫外線を照射することで鮮やかに色が青から黄緑へと変化するフォトクロミック結晶であることを見出しました。興味深いことに黄緑色発光となった結晶はDMSO蒸気にさらすと元の青色発光へと可逆的に変化したことから、この光と蒸気による発光色変化はDMSO配位子の結合異性と吸脱着に起因していることを明らかとしました。光による発光色変化は非常に珍しく、受光履歴センサーや蒸気検知器、OLEDなどへの応用が期待できます。

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