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最近の研究結果
蒸気のプロトンアクセプター性を認識したベイポクロミズム
ヒドラゾン金属錯体と水素結合性ドナーであるブロマニル酸を共結晶化させることで、蒸気のプロトンアクセプター性を 認識したベイポクロミズム(蒸気による可逆的な色変化)を示すことを見出しました。 またブロマニル酸とヒドラゾン金属錯体の組成比を変えることで、固体中でプロトン移動を示す物質になることもわかりました。
ヒドラゾン金属錯体の系統合成と可逆的プロトン着脱
異なる金属イオンを有するヒドラゾン金属錯体を系統的に合成し、溶液中において可逆的にプロトン着脱が可能なことを見出しました。 同時に、その酸性度がヒドラゾン配位子の平面性に密接に関連していることもわかりました。
ジイミン白金(II)錯体ナトリウム塩の示すアモルファス-結晶相転移
発光性ジイミン-白金(II)錯体のナトリウム塩において、親水性の有機溶媒蒸気に曝すことで 劇的な色および発光色変化を伴うアモルファス-結晶相転移を見出しました。
ジイミン白金(II)錯体配位子を用いた配位高分子の示すクロミック挙動
発光性ジイミン-白金(II)錯体を配位子として用いた配位高分子を合成し、水分子の可逆的吸脱着に伴う サーモクロミズムを見出しました。また、不溶性の配位高分子の特性を生かした、「溶けない」ソルバトクロミズムを 示すこともわかりました。