反応経路自動探索法の開発と化学反応機構の解析

化学反応機構は量子化学計算に基づくポテンシャルエネルギー曲面を調べることで解析できます。ポテンシャルエネルギー曲面上では、分子の安定構造はエネルギー極小点、化学反応の遷移状態は一次鞍点にそれぞれ対応します。我々はこれらを自動探索できる計算プログラムGRRMの開発を行っています。GRRMプログラムは非調和下方歪み追跡法と人工力誘起反応法を実装し、反応物の情報から、量子化学計算に基づいて、中間体、遷移状態、生成物、副生成物などを自動探索することができます。我々はGRRMの更なる開発と、反応機構の理論的な解析および予測への応用を進めています。