錯体化学研究室 > 最近の研究結果 > 透明電子伝達剤を付与した光レドックスカスケード触媒による水素生成反応

透明電子伝達剤を付与した光レドックスカスケード触媒による水素生成反応

2023年03月08日

 

 

2段階励起型水分解光触媒系では、電子伝達剤との一方向的電子移動の実現が重要です。本研究では光触媒表面と可視光を透過させながら電子移動を橋渡しするヘキサシアニドRu(II)錯体(HCRu)をRu色素二層化光触媒ナノ粒子表面へ担持し、Co(bpy)3錯体を電子源とした光水素発生反応を検討しました。その結果、HCRu担持により活性は2倍以上に増強され、酸化チタンナノ粒子光触媒系では世界最高活性を示すことを見出しました。同時にCo(bpy)3錯体を天然光合成系で広く使われるヒドロキノン系電子伝達剤に置き換えても高い活性を維持することもわかりました。

このページの先頭へ